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2025.08.05

お腹も心も満たされる、町中華の店「中国料理 布袋 本店」

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お腹も心も満たされる、町中華の店「中国料理 布袋 本店」

北海道と聞くと思い浮かべるのは、雄大な自然と、“食の宝庫”というイメージではないでしょうか。そんな多彩なグルメがひしめく北海道の代表都市札幌には、地元民はもちろん、旅行者の舌を満足させる店が多く立ち並んでいます。

ジンギスカンやラーメン、スープカレーなどと並び、北海道のソウルフードの一つとして広く親しまれている「ザンギ」。札幌でザンギといえば、多くの人がその名を挙げるお店が「中国料理 布袋」です 。

げんこつほどの大きさのザンギをはじめ、どのメニューも食べ応えは十分。美味しさはもちろん、親しみやすい家庭的な雰囲気が魅力の「布袋」には、常連のお客さまが絶えず、観光客や札幌市民のお腹と心を満たし続けています。

始まりは、一杯の五目ラーメン

お昼時にはいつもお客さんが列をなす店舗前

お昼時にはいつもお客さんが列をなす店舗前

「中国料理 布袋 本店」の始まりは、現会長の佐藤 勲(さとう いさお)さんの高校時代に遡ります。

「新聞部の先輩が中華料理屋に勤めていたのですが、そのお店に新聞を届けに行った時に、五目ラーメンをごちそうしてもらったことがありました。それがびっくりするくらい美味しくて。『こんなに美味しいものがあるんだ。』と感動した経験が、今に繋がっています。」

心動かされた出来ごとがきっかけで、高校卒業後は中華料理の道に進んだ佐藤さん。札幌の老舗ホテルなどで経験を積んだのち、1998(平成10)年、50歳の時に現店舗を構えました。

今までにないタレとザンギの組み合わせ

食べ応え抜群の人気メニュー「ザンギB定食」

食べ応え抜群の人気メニュー「ザンギB定食」

「布袋」の代名詞といえば、げんこつほどもある大きなザンギですが、創業当初はザンギを売りにしていたわけではなく、大きさは今のサイズの半分ほどでした。そこから約 10年の月日を経て、自家製タレとともにザンギを提供するスタイルへ。

「その当時、からあげやザンギがよくテレビで取り上げられ、ブームになり始めた頃でした。うちでは油淋鶏からヒントを得たタレを付けて食べるザンギを出したところ、どんどん人気になったんです。」

そこからお客さまの声を取り入れながら改良を重ね、出来上がったのが今に続く「布袋のザンギ」。気がつけばザンギのボリュームも大きくなり、それに比例するかのように店の名前が知れ渡るようになったと言います。

「布袋のザンギ」ができるまで

2度めの揚げの工程で中までじっくり火を通す

2度めの揚げの工程で中までじっくり火を通す

そんな布袋のザンギへのこだわりは、温度の異なる油で3度揚げ、とにかく肉汁を中に閉じ込めること。

初めの“揚げ”では表面の衣を固めるように形を作り、2度目は中温の油で。その後は油からザンギを取り出して少し休ませ、余熱で中まで火を通していく。最後は180℃の高温でカラッと揚げることで、肉汁がぎゅっと詰まったジューシーなザンギが出来上がるのです。

一見、工程だけを追えば再現できそうにも思えますが、佐藤さんは「うちのザンギの味は絶対に真似できないですよ。」と話します。

それもそのはず。肉の大きさや状態、揚げている際に衣の周りで弾ける、パチパチという泡の音......。そんな些細な変化の一つひとつを鋭い感覚で見極める経験と技があってこそ、あの味が生まれます。それは決して、一朝一夕で身につくものではありません。

そうして出来上がったザンギは、一口味わえば“ザクッ”とした衣の中から、肉汁がじんわりあふれ出します。そこに甘酸っぱい“秘伝のタレ”を絡めることで、さらにザンギのうま味を引き立てることができるのです。

まかないから生まれた人気メニュー

定番のザンギ定食と肩を並べるほど人気の「マーボーメン」

定番のザンギ定食と肩を並べるほど人気の「マーボーメン」

ザンギに次いで人気なのが「マーボーメン」。熱々の麻婆豆腐にちぢれ麺がよく絡み、あと引く辛さが癖になる一品です。実は、このメニューが誕生したのは偶然の産物だったそう。

「元々は麻婆豆腐をまかないとしてよく食べていたのですが、ある日、スタッフが中華麺に麻婆豆腐をかけてアレンジしたところ、これが思いのほか美味しかったんです。そこから『もしかしたら商品化できるのでは?』という流れになり、2カ月ほど試作を重ねてお客さんにも提供するようになりました。」

「マーボーメン」に限らず、佐藤さんが大切にしているのは“お客さまの声を聞くこと”。新メニュー開発の際は必ずと言っていいほど試作品を振舞い、意見を聞いていたと言います。

「どんなに自分で美味しいと思っていても、お客さんが美味しいと言ってくれないと意味がないんですよ。料理人の声ではなく、お客さんがどう思うか。それが答えなんです。」

“美味しい”の声と、人との繋がりを大切に

「中国料理 布袋」の産みの親である、会長の佐藤さん

「中国料理 布袋」の産みの親である、会長の佐藤さん

「うちのお客さんの多くは常連さんです。親子3世代で通ってくれている方々もいます。本当にありがたいですね。このお店は、常連さんに育てられたようなものです。」

家族5人で始まった「中国料理 布袋」。現在は数十名の従業員を抱えるほどの大きな会社に成長しましたが、ここまでに至る道のりは、決して楽なものではありませんでした。苦しい時に支えてくれたのは、お客さまの“美味しい”の声。その一言が何よりの励みになったそうです。

商売繁盛や夫婦円満などのご利益を運ぶと言われる、七福神の一人「布袋さん」の置物

商売繁盛や夫婦円満などのご利益を運ぶと言われる、七福神の一人「布袋さん」の置物

大切に創り上げてきた「中国料理 布袋」のバトンは息子さんへと託され、佐藤さんが大事にしてきた“人との繋がり”はしっかりと受け継がれています。その証拠に、店内にはお客さまからいただいたという置物などが大切に飾られています。

「人はウインドウに並んでいない。つまり、どんなにお金があっても手に入れることができない。だから何より大事にしなさいということは伝えています。」と、佐藤さん。

全てはお客さまからの“美味しい”のために。これからも人から人へと繋がる縁が、途切れることなく続いていくことでしょう。


中国料理 布袋 本店
電話:011-272-4050
住所:北海道札幌市中央区南1条西9-1
アクセス:札幌市営地下鉄東西線「西11丁目駅」から徒歩4分
HP:https://hoteihonten-sapporoodori.foodre.jp
SNS:https://www.facebook.com/zangihotei
*営業時間や定休日についての詳細は、上記のリンク先にてご確認ください。