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2025.09.05
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「ホテルリソルトリニティ札幌」からJR札幌駅方面へ歩くこと10分。札幌市の中心部に位置する「大通公園」を抜け「札幌時計台」を横目に進むと、涼しげな青色に雪の結晶が描かれた看板が目にとまります。
店先のショーウインドウに並ぶ色鮮やかなパフェやケーキに惹かれ、つい足を止めてじっくり眺める人も。「雪印パーラー」は、北海道食材のおいしさを届ける「地域と共に歩む老舗スイーツ店」として、約70年にわたり北海道民や市民に愛されてきたお店。
札幌駅前通りで創業した店舗から、2017年に現在の場所へ移転
ここ「札幌本店」には、ロングセラー商品の「スノーロイヤル」をはじめ、定番や季節ものを合わせて30種を超えるパフェや軽食、お土産品を求めて、旅で訪れる方、地元の学生、昔なじみのご夫婦やご年配の方まで多くの方が足を運びます。
「雪印パーラー」の歴史は、1956(昭和31)年に「雪印運輸株式会社」が食堂部門としてお店を開いたことにさかのぼります。その後、1961(昭和36)年には「株式会社雪印パーラー(現:雪印メグミルクグループ)」として独立。
「1970年代頃から全国各地で喫茶店ブームがおこりましたが、お店の創業当時はチーズやバターなどがあまり普及しておらず、喫茶店やレストランなどの飲食店で乳製品を扱うことがめずらしかったため、先駆けとなったようです。」
幅広い層のお客さまに足を運んでもらえるよう、日々尽力する石橋さん
そう語るのは、長年グループ会社である「雪印メグミルク株式会社」で経験を積み、現在「雪印パーラー」に関わるあらゆる業務を横断して担う石橋 祐介(いしばし ゆうすけ)さんです。
まもなく創業から70年を迎える老舗として大切にしているのは、“食にこだわること、北海道を伝えること、乳製品を知ってもらうこと”の3つ。
「酪農家さんに丹精込めて作っていただいたものを、“必ず”お客さまに届けていく。それを使命としています。」との言葉から、「雪印パーラー」のみならず、グループ全体に深く浸透している理念であることが伺えます。
記念事業に合わせて開催された「北海道大博覧会」の「雪印乳業」出展ブースの様子
そんな北海道スイーツの老舗「雪印パーラー」といえば、お店の顔ともいえる「スノーロイヤル」。雪国を思わせるような白さと、ふわっとした口どけが魅力のバニラアイスクリームの名を、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
実はこのアイスクリーム、1968(昭和43)年に札幌市内で執り行われた「北海道百年記念式典」で昭和天皇、皇后両陛下へ献上するため特別に開発されたもの。
グループ会社「雪印メグミルク株式会社」の前身の一つ、当時の「雪印乳業株式会社」が宮内庁から“最高のアイスクリームを”と依頼を受け、2年という長い時間をかけ試行錯誤の末に完成させました。
「スノーロイヤル 水出し珈琲セット」。珈琲には北海道大雪山の天然水が使われている
“北海道酪農の魅力を皇室の方々に伝えよう”と、当時の技術を結集して作られたアイスクリームは、卵を使わないことで乳本来の味わいを残し、乳脂肪分が15.6%という濃厚さがありながらも、控えめな後味に仕上げているそう。
「乳脂肪分が多いとなめらかで濃厚な味になりますが、固まりにくくなります。一方、『牛乳の栄養分』である無脂乳固形分は、コクの決め手となるものの、やはり多すぎるとザラザラとした食感になるため、その2つのバランスをいかにとるかというところにかなり苦心したそうです。」
そうして絶妙なバランスで生み出された「スノーロイヤル」は、昔ながらの変わらぬ味と品質を保つため、現在は北海道にある「雪印パーラー」数店舗のみで販売されているのだといいます。
「スノーロイヤル 赤肉メロンパフェ」
舌の上でしっとりと溶けていくミルク感たっぷりの「スノーロイヤル」。昔ながらのおいしさをさらに贅沢に味わえるメニューが、パフェです。
中でも北海道を思わせるメロンを使用した「スノーロイヤル 赤肉メロンパフェ」は、メロンジェラートに、北海道の生乳100%を使用した豊かな乳の風味となめらかな食感の生クリーム、フレッシュな赤肉メロンが添えられており、旅で訪れた方に特に人気。
素材ごとに最適なトッピングや盛りつけがなされ、素材それぞれのジューシーさや甘さ、そしてアイスクリームの味わいがバランスよく引き出された一品は、まさに格別です。
お持ち帰り用の「スノーロイヤル」は、お土産にぴったり
「『雪印』が北海道発祥ということもあり、地元の方からすごく愛されているなということを日々実感しています。そのおかげでここまでつづけてこられたと思いますし、訪れる方には、“北海道はやはり酪農の土地なのだ”ということを、乳製品を食べることでぜひ感じていただけたらうれしいですね。」
できるかぎり地元北海道の果物を使用することはもちろん、最近では、地元「天使大学」の牛乳サークル「ミルクラ」との社会課題解決に向けたパフェの開発など、まちに根ざした取り組みも実施している「雪印パーラー」。
地域に愛されてきたブランドだからこそ、地域に還元していく。北海道酪農の魅力を伝える輪は、「スノーロイヤル」を起点に、この先も着実に広がっていくことでしょう。
雪印パーラー 札幌本店
電話: 011-251-7530
住所:北海道札幌市中央区北2条西3丁目1−31 太陽生命札幌ビル 1階
アクセス:地下鉄東西線/東豊線/南北線「さっぽろ駅」より徒歩3分
HP:https://www.snowbrand-p.co.jp/
SNS:https://www.instagram.com/yukipa_sapporo/
*営業時間や定休日についての詳細は、上記のリンク先にてご確認ください。